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あぶってかも
福岡県の郷土料理に「あぶってかも」というとてもネーミングがユニークな魚料理ががあります。
いわゆるスズメダイを干して焼いたものの事です。
語源は諸説いろいろあるようですが、明治後期スズメダイの大群が博多湾に押し寄せ、処分に困った漁師たちがとりあえず塩を振って持ち帰り、炙って食べたのが「あぶってかも」の始まりというのが通説らしいです。。
「炙って噛もう」、「炙ると鴨の味のようだ」から由来しているともいわれています。
かなり以前に東京のどこかのお店で頂いて、すごく美味しかった記憶があり、いつかまた食べたいなぁ~ってずっと頭の片隅にありました。
先日の九州出張の折、帰りの福岡空港内にある居酒屋さんを覗いたら、壁にはられたメニュに「あぶってかも」があるじゃないですか!!思わず注文してしまいました!
「焼き上がりに10分位かかりますよ、それでも飛行機は大丈夫ですか?」と念を押されました。
じっくり焼くのにはこれくらいの時間がかかるようですね。
出てきた「あぶってかも」はとってもこんがり焼けていて実に美味しそう!
内臓も鱗ももちろんついています。
そう、あぶってかもって鱗も内臓も取り除かず、新鮮なスズメダイに塩をして2~3日おいてから軽く干して、それを焼くのですが好きな人は鱗も内臓も一緒に食べるのです。
今回は、浦安魚市場でお世話になっている泉銀の森田船長のツィッターでスズメダイが入荷するとの情報キャッチ!
思わず予約を入れてしまいました!!
築地より少し早起きして久しぶりに浦安魚市場、伺ってきました。
泉銀1
泉銀さんに並んでました、スズメダイ身はむっちりふっくらしています!脂、乗ってそうです!
佐賀の海からやってきたスズメダイ、さっそく持ち帰ってあぶってかもを仕込みました。
すずめだい6
いろいろネットで作り方を見ていると鱗も内臓もついたままで、
塩で漬ける方法が一般的のようですが、あぶってかもの作り方を長崎出身の平安姫様におききしたところ、
塩が入りにくいので、強めの塩水に漬け込んで作ると一番良く出来るとのこと。
さっそく、その方法で仕込んでみました。
1日位塩水につけてから軽く干すとよいようです。
美味しい、あぶってかもが出来上がると思うとワクワクします!』。
また、せっかくスズメダイの鮮度が良かったので、『背越し』を作ってみました。
背越しは魚の料理方法のひとつで「若いあゆやフナなど骨のやわらかい小さな魚を、頭や内臓を取り除いて中骨ごとごく薄い輪切りにし、氷水にさらしてあらいにした料理」のこと。
ズズメダイにも向いているようなので、作ってみました。
すずめだい2
中骨も思っていた以上に気にならず、脂ののったスズメダイ、とても美味しく食感も良く頂けました。コチジャンを着けていただきましたが、柚子味噌でも良さそうです。

「背越し」を食べたらとても美味しかったので、今度、スズメダイを購入できたら、是非、韓国・済州島の料理
『ムルフェ(水刺身)』を作ってみたいなぁ~と思います。
ムルフェは刺身を氷水の中に浮かべた料理で、器に新鮮な刺身と、サンチュなどの野菜を盛り、ネギ、セリ、
ニンニク、唐辛子などの薬味を加えた上で、水を張って、氷を浮かべます。また酢で酸味を加えて爽やかさを出して、氷を浮かべて冷やしす料理ですが、白身魚、スルメイカ、ヤリイカ、サザエ、スズメダイなど様々な魚で作るもの。日本の水なますとまったく同じ作り方ですね。
すずめだい4
スズメダイ、また食べたい!魚です。
泉銀さん、ありがとうございました!
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